◆プロフェッショナル vol.2 『仕事にプライドをもつプロフェッショナル』 その3

「リフォーム部門の力は分かっていたが、正直一緒に走るのは無理だと思っていた」。
関係者全員が揃う決起会の席で、古株役員の一人がこう切り出した。
「でも、今回の準備を通して、『あぁ、一緒にやっていける仲間だ』と思った」。
このエリアの販売準備はOさんを抜きに語れない。8月初旬、リフォーム部門に販売センター設営の依頼が来た。既に3日後に着工が決まっている状態。
プランニングから、デザイン、図面描き、仕様決めまでを2日で完了させなければいけない。
「正直『できるわけない』という気持ちの方が大きかったです」とOさん。
ただ根底にあったのは、「私の元上司ならやっている。元上司の退任でリフォーム部門は衰退したと思われるのは絶対に嫌。クオリティ、デザイン性、共に劣らないものをつくってやる」という思いだった。

とはいえ、工期は盆休みを挟む。「職人の手配や材料の納品などできるのか?」という不安はあった。
案の定、予感は的中。販売センターの顔となるエントランスに設置する木製パネルの納品が盆休み明けになるという事態。
「商品を変えれば納品はできる。でも、どうしてもそのパネルがほしかった」。
小売店はあてにならない。そう判断したOさんは、工場に直接問い合わせた。
本来、塗装品が必要なところ、無塗装品を直送してもらうよう手配した。
「業者とのやりとりを隣で聞いていた同僚には『お前、めちゃくちゃするなあ』と苦笑いされました。K先輩やH氏の『何としてでも間に合わせる』という本気の思いに触発されたところは少なからずありました」。

同じ価値観を持ち、共に走れる仲間の繋がり。
「プライドを持てる仕事をしたい」というプロのこだわり。
今回の販売準備は、メンバー全員の団結力をもって成せたこと。
この力を最大限に発揮すれば、どんなに高い壁でも乗り越え、夢や目標に向かうことができるだろう。
これからも・・・。